Inside AUGM OITA 2012 #2 [ATLONA社のスケーラー]

2014年5月13日

イベントなどでプロジェクターに画像を出したり、その画像を別の機材に持っていって接続する際にとても困るのが互換が無い事。

パソコンの外部出力をプロジェクターに出す事一つをとっても、VGAやDVIやmini Display portなどからケーブルを通じて出す際に、出力する解像度や周波数の違いで出たり出なかったりするリスクが常にある。

ましてや、いろんな演者の人がいるAUGMの会場。パソコンも繋ぐI/Fも違う。
また、そのプロジェクター映像をさらに変換してビデオ信号にして、中継のためのスイッチャーに接続する などという事をやる場合、あらかじめリハーサルが出来るならまだしも、大抵はその場で繋いでみて試してみるしかない。

そのため、講習会や講演の現場では
「プロジェクターは1024×768(XGA) 」が基本!という暗黙のルールがあったりするのだけど、この4:3の解像度はHDや地デジ、横長ディスプレイ主流の昨今では少々時代遅れなのも事実。
こちらも、「すいません。1024×768でお願いします」と言うのは心苦しいのである。

そんな時、一般的にスケーラーとかコンバーターと言われる機材を用意しておくととても便利かもしれないので紹介しておく。

実際、AUGM OITA 2012のHD中継システムでは、HDスイッチャーがHDMIの1080iしか受け付けないという(ビデオカメラも含めて全ての全ての入力の解像度を統一する必要性ありという意味)仕様になっていて、プレゼンテーションのパソコン画面を全部スケーリングしてアップコンバートする必要があり、ATLONA社のAT-HD560 という機材が活躍したのであった。

VGAをHDMIに変換する小道具は、いろいろとあって北九MUGの沖田さんに中国で買ってきてもらった変換機が活躍してくれたのだけど、さあ入力したVGA解像度に対してHDMIが720pで出てくるのか、1080iで出てくるのか、はたまた自動的に面倒見てくれるのかは分からないし、何も設定できない。しかしこのAT-HD560のようなスケーラーがあれば、どんな解像度で入っても出力する解像度をこちらでセッティングできる(最悪でも手動で切り替えて調整できる)のだ。

接続としては、VGA=> [VGA-HDMI変換器] => [HDMI-HDMIスケーラー] =>スイッチャ となる。

AT-HD560

さて、今回のプロジェクタの件もおそらくこの会社の製品にあるのではないかと思ってWebサイトを探ってみたら、果たしてあった。モデル名は、AT-VGA300CVである。

AT-VGA300CV

これは、VGA入力=>VGA出力の箱なのだけど、前出のAT-HD560と同じように解像度や周波数をアップスケール、ダウンスケールしてくれるスケーラーである。おそらく使い方も同様だと思われるので、OSDで任意の解像度での出力を設定しておけるはず。

つまり、[演者PC] =>  VGA => [AT-VGA300CV] => VGA => [プロジェクタ]という接続で、プロジェクタの出せる最大解像度になるようにAT-VGA300CVを調整しておけば、演者PC側の出力解像度がどのようなものであっても、対応が可能になる。プロジェクタが良いものであれば良い解像度で、古くてあまり良くないものでも、ダウンコンバートでそれなりに出せるという事になるであろう。

というわけで、ちょっとこの機材は来年までに調達したいなと思っている。もし、何か良いものを御存知であれば教えていただけるとありがたい。(日本のメーカーの業務用10万円オーバーのものは無しの方向で..w)

参考:ATLONA社のスケーラーラインナップ